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生体豚の輸送管理について初となる国家基準を公表(中国)

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 中国国家市場監督管理総局は2023年10月24日、生体豚輸送時の管理などを定めた初の国家標準(推奨型)である生体豚輸送管理技術要求(注)を公表した。同基準は24年4月1日から適用される。
(注)この技術要求は、推奨型(参照)の国家基準であり、仮に企業が基準に満たない輸送を行った場合には、行政指導および違反事実の公表対象となる。

生体豚輸送管理技術要求の概要

 本技術要求は、2022年4月に施行された「中華人民共和国農業農村部公告第531号」(日本の告示に相当)、通称「動物および動物産品の輸送の管理監督の厳格化に関する通知」に基づき制定されたものであり、主な柱は次の3つである。

(1)輸送車両の設備に関する要求
 開放式生体豚輸送車両の場合は、積載部分が網状で覆われ、かつ、雨風を防ぐ装置を有しているものであること。また、閉鎖式生体豚輸送車両を含めて、いずれも積載部分が一層または複層の床面と平行の板によって仕切られたものであることなど(図1)。

図1 輸送車両の設備に関する要求例
(2)輸送時の各種作業に関する要求
 輸送活動に従事する者は、輸送の前に手洗いなどの衛生行為を行うこと、車両にはマスク、手袋、靴袋、防護服などの防護用具のほか、温度測定機器、急死した豚の格納袋などの応急資材を搭載しておくことなど。
 
(3)車両に明示すべき標識などに関する要求
 輸送車両の塗装色は、白、銀または薄青などの薄い色とし、車体に「生体豚輸送車両」の標識を塗布または貼付することなど。
 
 今回の公表に際し中国国家市場監督管理総局は、生体豚などは区域をまたいだ輸送・移動が多く、輸送を通じた家畜疾病の伝染リスクが比較的大きいとした上で、「中国国内の動物検疫の規範化を進める」ため、輸送車両などハード面のみならず、輸送作業など管理面への要求も明確にしたとしている。

「動物および動物産品の輸送の管理監督」の現状

 公告第531号では、「中国国内の動物検疫の規範化を進める」との目的により、動物および動物産品の輸送の管理や監督について、主に次の6項目が規定されている。今般公表された技術要求は、このうち(3)の家畜・家きんの輸送車両が順守すべき基準を中心に、輸送を行う法人または個人、輸送車両の運転手などが順守すべき事項について、より詳細に定めたものである。
 
【公告第531号の主要6項目】
(1)動物衛生監督機関は、動物検疫に従事し、輸送に係る検疫証明を発行する獣医師への管理を強化すること。
(2)家畜・家きんの輸送に従事する法人および個人は、所定の情報を管轄の自治体に提出すること(政府が指定する情報システムへの営業許可証や個人の身分証の登録など)。
(3)家畜・家きんの輸送を行う車両は、所定の基準を順守すること。
(4)各地の農業農村関係部門が手続きを行う際には、証拠に基づき事実確認を確実に行うこと。
(5)家畜・家きんの輸送に従事する法人および個人は、輸送に関する台帳を整備すること(台帳には、検疫証明書の番号、家畜・家きんの名称、輸送時間、輸送の起点・終点、路線、消毒作業、輸送中に死亡したまたは疾病の感染が疑われる家畜・家きんの処理の状況などを記載すること。また、省をまたいで移動する車両の衛生情報の保存期間は、2カ月以上であることなど)。
(6)各地の農業農村関係部門は、システムの構築を強化し、検疫に係る飼育、輸送、と畜などの情報の相互連携を推進し、動物検疫に係るすべての監督過程において電子技術の活用を実現すること。

(参照)国家標準とは

 中国では、経済または技術発展に重要な意義を有し、全国で統一的に適用されるべき基準として、2018年1月1日から施行された「標準化法」に基づく国家標準が制定、運用されている。この国家標準には、強制型と推奨型とがあり、強制型は、人の健康、財産などに関するもので関連法規があるものとなる。推奨型は、生産、検査、使用方法などの経済的な手法または市場内の自律調整による規律が期待されるものについて制定される。強制型の国家標準の違反に対しては、民事責任のほか、消費者の基本的権利やクーリングオフ制度などを定めた「消費者権益保護法」などに基づく罰則が適用されることになる。
【調査情報部 令和5年12月26日発】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:国際調査グループ)
Tel:03-3583-4389